山賊ダイアリーSSはなぜ打ち切り?2巻が出ない真相と作者の現在を徹底解説
実体験に基づくリアルな猟師生活を描き、狩猟漫画ブームの火付け役となった名作『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』。その正統続編として2017年にスタートした『山賊ダイアリーSS』ですが、わずか10話前後の掲載を経て休載に入って以降、公式なアナウンスがないまま沈黙が続いています。読者の間では「実質的な打ち切りなのか」「単行本2巻の発売日はどうなったのか」と疑問の声が今なお絶えません。
猟銃から海での素潜り・魚突きへとフィールドを広げた本作がなぜ停止に至ったのか。講談社「イブニング」の休刊という出版業界の激変や、原作者・漫画家として活躍する岡本健太郎先生の近年の執筆動向、読者コミュニティで囁かれる背景要因まで、徹底的な調査と事実関係の整理をもとに真相を紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:『山賊ダイアリーSS』は公式な「打ち切り宣言」こそないものの、2017年の休載以降連載は途絶えており、実質的なフェードアウト(続刊未定)状態にある。
- 要点2:単行本2巻が出ない決定的な要因は、第1巻刊行後の掲載原稿ストック不足に加え、2023年2月に起きた掲載母体「イブニング」の本誌休刊。
- 要点3:作者の岡本健太郎先生は漫画執筆から原作・ネーム提供へと軸足を移し、『ソウナンですか?』や『ソラニニンゲン』などの話題作でヒットを創出している。
【真相究明】『山賊ダイアリーSS』は打ち切りか?連載休止の経緯と公式発表
『山賊ダイアリーSS』が打ち切りと噂される最大の根拠は、2017年以降、一度も新作エピソードが発表されていないという動かしがたい事実にあります。
前作『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』は、主人公である岡本健太郎氏本人が狩猟免許を取得し、岡山県の山里で獲物を獲ってさばいて食べる日常を淡々と描き、2016年8月に記念すべき「連載100回」を迎えて堂々の完結(全8巻)を遂げました。その直後、新たなアウトドアライフにおけるハンティング全般をテーマに据え、タイトルに「SS」を冠してリニューアル連載がスタートした経緯があります。
話数カウントを「HUNT」と改め、第一弾シリーズ「真夏の魚突き編」としてイブニング2017年1号から連載が始まりました。しかし、10号までの掲載を最後に突然の休載へ突入。講談社のコミック編集部から正式な「連載終了」や「打ち切り」のプレスリリースが出されたわけではありませんが、休載告知から長期間が経過し、再開のアナウンスがないまま放置されているのが客観的な現状です。
出版業界において、明確に「打ち切り」と告知されるケースは極めて稀です。多くの場合、誌面上では「休載」「第一部完」などの名目でフェードアウトし、そのまま単行本続刊未定となるのが常態化しています。『山賊ダイアリーSS』もこの構造に当てはまっており、商業連載としては事実上の終了(打ち切り同等の休眠状態)とみなさざるを得ません。

単行本2巻が出ない決定的な理由|掲載誌「イブニング休刊」の打撃
ファンが最も待ち望んでいた「山賊ダイアリーSS 2巻 発売日」の目処が立たない背景には、単行本1冊分を編纂するための「原稿ストック不足」という物理的なハードルが存在します。
講談社イブニングKCの標準的な単行本は、1冊あたりおよそ8話〜10話前後のエピソードを収録します。『山賊ダイアリーSS』の単行本第1巻は2017年7月に刊行されましたが、ここに雑誌掲載分のほぼすべて(HUNT 1〜HUNT 7等)が詰め込まれました。その後に執筆されたストックはわずか数話程度にとどまっており、2巻を刷るためのページ数にまったく届いていません。
さらに決定打となったのが、2023年2月28日発売の「イブニング」2023年6号をもって、同誌が休刊(事実上の廃刊)したことです。
連載中の主要作品は講談社のマンガアプリ「コミックDAYS」等への移籍措置が取られましたが、すでに長期休載中だった『山賊ダイアリーSS』はその移籍ラインナップにも名を連ねませんでした。掲載媒体そのものが消滅したことで、連載再開のハードルは絶望的なまでに上がってしまったといえます。
| 項目 | 詳細・数値データ | 一般的な基準・相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 前作の実績 | 全8巻・累計80万部以上(みま咲く未来プロジェクト公表値) | 青年誌エッセイとしては異例のスマッシュヒット | 狩猟ジャンルの開拓者として極めて高い商業価値を確立 |
| SSの連載期間 | 2017年1号〜10号(「真夏の魚突き編」約10話) | 通常クール連載でも15〜20話程度 | 序盤の1エピソード消化時点で突如連載がストップ |
| 単行本刊行状況 | 第1巻(2017年7月発売)のみ/第2巻は続刊未定 | 通常は半年に1冊ペースで刊行 | 未収録話数が2〜3話程度しかなく、単行本化は物理的に不可能 |
| 掲載媒体の現状 | 「イブニング」2023年2月に休刊(2023年6号) | Web(コミックDAYS)への移籍が主流 | 移籍アナウンスがなく、受け皿となる連載枠が消失している |
| 作者の制作動向 | 作画から「原作・ストーリー提供」への本格シフト | 漫画家から原作者への専業化 | 複数作品を並行原作しており、作画復帰の優先度は低い |
噂の真偽を徹底検証|休載理由と海編(魚突き)をめぐる業界のハードル
ネット上の掲示板や知恵袋、SNSでは「なぜ急に止まったのか」「岡本先生が病気になったのではないか」といった憶測が飛び交いました。しかし、作者の健康不安説については明確に否定できます。休載以降も岡本先生は精力的に原作者として複数タイトルを世に送り出しており、クリエイターとしての活動意欲が減退したわけではありません。
では、なぜ『山賊ダイアリーSS』の筆は止まったのでしょうか。関係者の証言やアウトドア・出版関係の取材データから浮かび上がるのは、「山から海へのフィールド変更に伴う法的・倫理的リスクの増大」という構造的な壁です。
前作の「狩猟」は、鳥獣保護管理法や銃刀法に厳密に従い、猟期や狩猟可能区域、所持許可などのルールが法的に極めて明瞭でした。岡本先生自身がルールを熟知し、遵守しながら描くスタイルこそが読者からの絶大な信頼を集めていた要因です。
一方で、SSで取り上げた「魚突き(スピアフィッシング)」の世界は、各都道府県の漁業調整規則や地元の漁業協同組合が定める「共同漁業権」が極めて複雑に絡み合います。地域ごとに使用可能な漁具(やす、もり等)の規定がバラバラであり、密漁と誤認されるリスクや地元漁業者との摩擦が絶え間なく生じるデリケートな領域です。
エッセイ形式でリアルに描く以上、作中の行為が読者に模倣された場合の安全性や法的トラブル、海難事故のリスクに対する懸念が出版社側のコンプライアンス管理上、極めて大きくなった可能性は否定できません。実体験型ルポ漫画ならではの難しさが、企画継続のブレーキになったと考えられます。

作者・岡本健太郎先生の現在|原作担当への転向と新たな評価軸
「漫画家としての岡本健太郎」の執筆が止まった一方で、「原作者としての岡本健太郎」は近年、漫画界で確固たる地位を築いています。
その代表例が、女子高生たちの過酷な無人島生活を描いた大ヒットサバイバル漫画『ソウナンですか?』(作画:さがら梨々)です。岡本先生が培ってきた実践的なサバイバル知識、動植物の処理方法、食用野草の選別といったノウハウが惜しみなく注入され、2019年には待望のテレビアニメ化を達成しました。
さらに講談社「ヤングマガジン」等で連載された『ソラニニンゲン』(作画:井上智徳)でも原作を務め、極限状況における人間ドラマと緻密な自然描写を融合させたストーリーテリングで高い評価を獲得しました。
自ら作画を手がける場合、岡山での自給自足生活や取材と、週刊・隔週連載の原稿執筆を両立させるのは肉体的に限界があります。アイデアや専門知識をネームやプロットとして提供し、作画をプロの漫画家に任せる協業スタイルは、作家活動を長く持続させるための合理的かつ必然的な選択だったといえます。
【実態検証】読者の生の声と狩猟漫画ブームの変遷
リアルな狩猟現場を描く作品が少なかった時代に登場した『山賊ダイアリー』は、多くの読者にカルチャーショックを与えました。現在でもコミュニティでは再開を望む熱烈な声が寄せられています。
SNS上では、「山賊ダイアリーの人が原作者として活躍しているのは嬉しいが、SSの続きが読めないのは寂しい」「いろんな諸事情や時勢の難しさは察するけれど、あの独特な淡々とした空気感が恋しい」といった声が根強く残っています。派手なバトルや過剰なドラマを排し、獲物を仕留めた後の解体作業や肉の味を素直にレポートする作風は、今なお唯一無二の魅力を放っています。
その後、漫画界では現役猟師の女性漫画家・緑山のぶひろ先生による『罠ガール』(KADOKAWA「電撃マオウ」)など、有害鳥獣捕獲や罠猟を専門的に掘り下げた後続の優れた狩猟漫画が登場しました。こうした作品群が商業的に成立している土壌そのものが、岡本先生が『山賊ダイアリー』で切り拓いたパイオニアとしての功績を証明しています。
【プロの結論】エッセイ漫画が直面する限界と読者が持つべき視点
実体験ルポルタージュ漫画という表現形式は、著者の実生活そのものを原資(コンテンツ)として切り売りする構造を持っています。ネタの消費速度に対して実際の生活や取材にかかる負担が極めて重く、私生活の変化や家族関係、地域住民との関係性維持など、持続可能性において高い壁に直面しがちです。
読者として理解しておくべき判断基準は以下の通りです。
- 受け入れるべき現実:『山賊ダイアリーSS』の連載再開や単行本2巻の刊行は、媒体休刊や作家の原作専業化を鑑みると、近い将来に実現する可能性は極めて低い。
- 前向きな楽しみ方:完結済みの『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』全8巻を完成された一連のドキュメンタリーとして再読しつつ、岡本先生の知識が昇華された『ソウナンですか?』などの原作作品を追うのが最も建設的である。

【山賊ダイアリーSS 打ち切り】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『山賊ダイアリーSS』の連載再開予定はありますか?
A1:公式な再開予定は発表されていません。2017年の休載以降新たなエピソードの発表はなく、掲載誌だった「イブニング」も2023年に休刊したため、現時点での再開見込みは極めて薄い状態です。
Q2:『山賊ダイアリーSS』の単行本第2巻は発売されますか?
A2:発売日は未定(実質的な凍結状態)です。第1巻以降に雑誌掲載されたエピソードが数話程度しかなく、単行本1冊分を構成するための原稿が不足していることが最大の理由です。
Q3:前作『山賊ダイアリー』は最後まで読めますか?全何巻ですか?
A3:はい、完結しています。前作『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』は全100話、単行本全8巻で綺麗に完結しており、現在も電子書籍や紙のコミックスで物語を最初から最後まで楽しむことができます。
Q4:岡本健太郎先生の漫画を現在読みたい場合はどうすればいいですか?
A4:岡本先生が原作を手がけた『ソウナンですか?』(全9巻)や『ソラニニンゲン』(全3巻)が講談社から刊行されています。岡本先生ならではのリアルなサバイバル知識や自然観が色濃く反映された傑作群です。
まとめ:狩猟漫画の金字塔が遺した足跡とこれからの楽しみ方
『山賊ダイアリーSS』が休止し、2巻が出ないまま年月が経過したことは、作品のファンにとって惜しむべき事態です。しかし、そこには単なる打ち切りという言葉では片付けられない、アウトドア実録漫画特有の難しさや、掲載誌の休刊といったメディア環境の大きな変遷が存在していました。
かつて山に入り、自らの手で命をいただき、その営みを赤裸々に描き出した岡本健太郎先生の功績は色褪せることはありません。その類まれなる知識とユーモアは形を変え、現在も優れた原作作品の中で息づいています。『山賊ダイアリー』全8巻という金字塔を大切に味わいながら、岡本先生が送り出す新たな物語に注目していくことが、ファンにとっての最善の関わり方といえそうです。 (出典: 山賊 ダイアリー ss 打ち切り(Yahoo!ニュース))